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No. 3  スイジガイ(水字貝)

 3回は、私が愛してやまないソデボラ科のスイジガイ(水字貝)です!

 スイジガイは、殻の縁に6本の長く鋭い棘を持っています。殻口を下にして置くと、殻の形が漢字の「水」に見えるので「水字貝」です。水を連想させるこの貝は沖縄では古くから火難除けや魔除けとして利用されており、今でも家の軒先にスイジガイが吊るされている光景を目にすることができます。棘の本数については、稀に6本より多かったり少なかったりする個体が見つかることがあります。また、オスの殻はメスのものよりも小さく、殻口に美しい皺模様が現れることがあり、かつては「シワクチガイ」として別種だと考えられていました。

 白地の殻の表面に現れる褐色の霜降り模様と、オレンジ混じりのピンク色で彩られた光沢のある殻口のコントラスト。そして力強く優美ささえ感じさせるスラリとバランスよく伸びた棘。“あらゆる角度からの鑑賞にも堪えうる完璧な造形美”と表現しても過言ではないでしょう。初めて図鑑でこの貝の写真を見たその時から私の心は奪われてしまったのです。

 私がスイジガイと出会った図鑑は小学校2年生の時に祖父に買ってもらった『フィールド図鑑「貝類」(奥谷,1987)』でした。文字通り穴が開くほど眺めてボロボロになったこの図鑑は今でも私にとって特別な一冊です。

2019.12

水産大学校 研究科 安田 風眞

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